秋田県南部には、鹿島(カシマ)信仰があります。
鹿島というと、サッカーの鹿島アントラーズを想像する方が多いと思いますが
ほぼ、関係ありません。(笑)
鹿島(かしま)様、秋田県南部の人々は畏敬と敬愛を込めて
「鹿島様」(かしまさま)と呼ぶ 藁で作られた巨大な道祖神
いわゆる、町と町の境(さかい)で、魔や疫病を払うために、たたずんでいる守り神です。
秋田県の国道を車で走っていると、時折突然現れる、巨大な藁(ワラ)の人形
勿論動きはしませんが、その大きさは2m~4m
これほど巨大な藁人形ですから
個体は多く存在しませんが、人々を守るために、国境(くにさかい)に何か所かに置かれているんです。
地域によって、それぞれ特色があり、敬愛され、祀られている道祖神
今回は、その秋田にある巨大藁人形の道祖神 鹿島様を訪ねてみました。
題して、鹿島様をめぐる冒険、
相変わらず、需要無視でめぐってみました。
まずは、はじまり、はじまり~
4mの巨大藁人形 鹿島(かしま)をめぐる冒険に
行ってきました。でけー😆#鹿島 #かしま #藁人形 #道祖神 pic.twitter.com/06HiZppT9Q— DOLUCK MAN (@doluckman) June 6, 2021
これだけ読めば、内容がわかる目次
湯沢市岩崎の鹿島様 4mの巨漢へのアクセス
秋田の鹿島様で一番有名な道祖神があるのはここ!
秋田県湯沢市岩崎末広町の鹿島様
アクセス:秋田県湯沢市岩崎末広町 千年(ちとせ)公園内にあります。
所在地 秋田県湯沢市岩崎字千年
アクセス 湯沢横手道路 湯沢I.C.から車で約10分
備考 トイレ・駐車場あり
藤まつりは5月中旬~下旬、開催されます
問い合わせ先 湯沢市ふるさとふれあいセンター「かしま館」
0183-73-2904
怖くて、顔撮影できませんでした(笑)
ハイ、ビビりな僕です。
木のお面の顔は、怒りまくった恐ろしい形相
これなら、疫病も退散するだろ…….って感じです。
是非ナマで見てください。
湯沢市岩崎の鹿島様について
アイツのおかげで、2年ぶり開催された鹿島祭り
秋田県湯沢市岩崎の3つの地区(末広町、栄町、緑町)では、
疫病退散、家内安全、五穀豊穣を祈って「鹿島様」という大きな藁の人形を作ります。
そのうち2体は岩崎八幡神社奥にありますが、常に見れるのは水神社の裏手にあるモノのみ
こちらの鹿島様はすさまじい形相は、我々に向けられているのではなく、
人々に害をなす災いや疫病、魔と呼ばれるモノをにらみつけている…..との事。
詳細はこちらで、レポートしてます。
今回の鹿島様をめぐる冒険のきっかけになった記事です。
鹿島(かしま)様を見に湯沢市岩崎を訪れる 4mの巨大な藁人形をみる⇒
湯沢市 緑町の鹿島様 国道13号線たたずむ巨大道祖神
国道に面して立つ緑町の鹿島様
横手方面に向かって右手に見えてきます。
こちらはどことなく、柔和な形相ですが、
風情は怖い(笑)
出べそで、わきには刀を差してます。
バイクで訪ねたんですが、鹿島様の傍に止める事ができませんでした。
よって、鹿島さまとのツーショットは無しです。
ワロックが置かれていて、なんとなく笑ってしまいました。
横手市 大雄 藤巻の鹿島様(カシマサマ)
横手市大雄にある、藤巻道祖神
田園地帯にたたずむ、巨大鹿島様
秋田県横手市大雄の藤巻地区にある鹿島様 ここには
いつ始まったのかは不明なほど古くから「カシマサマ」「ヤクヨケサン」「ヤクジョサン」と呼ばれる人形道祖神が立っています。
疫病や害虫などの災いが集落に侵入するのを防ぐ神様で、全身藁で作られ、
表情こそ険しくなっていますが、
顔が手書きで、どことなくユーモラスなのが特色です。
田植えが終わる6月には新しく作られたこの道祖神を若者が背中で担いで集落を回り、その後、道路端に立てられます。
両手を力いっぱいひろげて、「通せんぼ」する姿が、何とも言えずいいですね
バイクでパシャリ
ここにいらっしゃいます。
お隣の建物は、明峰中学校です。
魔から子供たちを守っているんですね。
屋根のある建物の下で、良かった。
地元の皆さんの鹿島様へのやさしさを感じて、ほっこりしました。
横手市 末野の鹿島様(カシマサマ)
末野道祖神
疫病などの厄災から集落を守るためにつくられる人形道祖神。
164号線を走っていると不意に現れます。
見えますか?……これです。
横手市大森の末野地区では、昔から川の畔の杉の木に人形道祖神が立てられています。
ここの「鹿島様」ユーモラスな顔をしてます。
3m位は有ります。
胸を張って反り返ったような堂々たる立ち姿。
湯沢の鹿島様とは対称的に、ひげ顔で、頭には触覚が2本あります。
兜の角を模しているのか?
仮面ライダーの怪人ぽくて、風情がチャメッ気のある鹿島様です。
バイクと一緒に鹿島様
でかい……ですね。
岩手県西和賀町の結ハウスの道祖神 鹿島様(カシマサマ)? 番外編
岩手にもやっぱりあります。
ワラでできた巨大なカカシのようなものが見える
県境に威風堂々とたたずむ、鹿島様
湯田牛乳公社で生産された新鮮な牛乳、ヨーグルトなど乳製品が購入できるお店です。
店内には、乳製品を使ったてづくりスイーツが楽しめる、カフェスペースもあります。
住所
〒029-5521 岩手県西和賀町小繋沢55-138
電話・FAX
TEL:0197-81-1261
営業時間
9:00~17:30
定休日
年中無休
ホームページ
秋田と岩手の県境の町、西和賀町 ルート46に面してたたずみ、
秋田から岩手に向かって、左手に突然現れます。
体の大きさもさることながら、異様なのがその男性器の大きさ。
長さ1・1メートル、直径25センチ。
秋田の鹿島様と違って、巨大な「ちんこ」があります。
これ、笑ってはいけません。
性器は「生」つまり「生きる」事「生まれる事」ついては、繁栄することの
象徴なわけで、
日本の各所で性器を祭る風習は古来より受け継がれているのです。
秋田の鹿島さまと違って、どことなくスリムで
すっきりしてます。
また、乳首や出べそが無いのも特色かな~
バイクを駐車場に置いて、パシャリと撮影
鹿島(カシマ)様をめぐる冒険 まとめ
鹿島様信仰の由来を調べてみました。
秋田の鹿島さまとは、人形道祖神の1つ
道祖神とは、集落の境や坂の起点などに配置された道の神様で、
何かの始まりや終わりの場所に神様を配置することで、
古くから人々は、自分たちの安全を守ろうとしました
よそ者や悪霊、穢れている体の人、疫病などの侵入を防いだり清められると考えられてきました。
又、様々な民俗信仰と混合し、岐の神などの道中安全や子孫繁栄(男根などが強調される理由の1つ)、
縁結びなども信仰の対象となりました。
□出典:秋田人形道祖神(民俗学)
秋田県では村々の境を巨大な藁人形が守っている。車で走っていると突然現れる。彼らは良い仕事している。#人形道祖神#鹿島様#秋田 pic.twitter.com/6sBTPMf1Ln
— 縄文ZINE (@jomonzine) September 15, 2019
鹿島様の由来もいろんな説がありますが、
鹿島様の由来について、湯沢市三ツ村地区の説明書きにはこう記されています。
《約四〇〇年前頃、疫病である腸チフスが地域に蔓延(まんえん)し、
困り果てて神頼みしたら「村の入口にワラ人形を作りなさい」と言われ、
祭った結果、熱病の腸チフスから村を守ってくれた》
また秋田の友人から聞いた話では、
地域によって、
毎年7月頃に小さな子供たちのいる(小学生以下)
おじいちゃんやお父さんが作る、小さな藁人形(30㎝~50㎝の鹿島様)に
紙で作った鎧を着せ、鹿島様人形の顔を筆で書き、お餅と5円玉を背負わせます。
そして、集落でみんな集まり
「厄災(災い)を持って行ってください。」と
祈りながら、近くの川に流すといった風習があります。(ありました?)
川には蛍がいて、さながら、それは美しく、なつかしい光景だったそうで…….
今は、この文化(風習)が無くなったところが多いそうです。
少子化に伴い、すたれていくや文化(風習)があります。
残念ですが………
いつまでも続いてほしいと思うのはわがままななんでしょうかね…………?
いつまでもこの巨大な藁人形を祀る、鹿島様の文化(風習)が続きますよう、祈るばかりです。
皆さんも秋田に行ったら、国道沿いを注意してみてください。
素敵な鹿島様に出会えるかもしれませんよ。
あわせて読みたい 高所恐怖症ライダーの記事
今回の鹿島様をめぐる冒険のきっかけになった記事です。
岩崎の鹿島様を詳しくレポートしてます。
鹿島(かしま)様を見に湯沢市岩崎を訪れる 4mの巨大な藁人形をみる⇒
鹿島様の近くには観光名所が結構あります。
これは季節ものです。↓
桜の季節にいってみてください。
「おしら様の枝垂れ桜」の愛称で親しまれている
推定樹齢180年~210年の「枝垂れ桜」です。
おしら様の枝垂れ桜を見てきた!東北をツーリング(秋田県湯沢市)⇒
秋田に来たら、院内銀山跡に足を延ばしてみましょう。
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